
板橋区役所前駅2分、大山駅10分、板橋駅15分、板橋本町駅18分の板橋の心療内科精神科
不眠時指示
内服ができる時
1.デエビゴ2.5mgを内服。1時間以上あけて1日2回まで。
2.エスゾピクロン1mgを内服。1時間以上あけて1日2回まで。
内服ができない時
1.ヒドロキシジン注25mg+生理食塩水50mLを流速200mL/時で点滴投与。1時間以上あけて1日3回まで。
解説
病棟では緊張のために普段は眠れている患者様でも眠れなくなることがあります。
退院後は環境変化によって不眠の改善が期待されます。退院時処方に睡眠薬は不要です。患者様の希望がある際は、不眠時の頓服として10回分を処方しましょう。
また、不眠の症状を呈するせん妄であることもあります。不穏を呈する場合は、不穏時指示を優先する必要があります。
せん妄が疑われる不眠の際は鎮静系抗うつ剤を用いた指示、デジレル®(トラゾドン)50mgを内服。1時間以上あけて1日2回までが有効なことがあります。
また、トラゾドンと類似の作用の鎮静系抗うつ剤のテトラミドを用いた指示、ミアンセリン®(テトラミド)10mgを内服。1時間以上あけて1日2回までが有効なことがあります。
トラゾドンは最高血中濃度3時間で半減期が6時間です。テトラミドは最高血中濃度2時間で半減期が18時間程度といった違いがあります。トラゾドンと比較してテトラミドは最高血中濃度に達するのが早く、作用時間が長いといった特徴があります。
(参考)
せん妄の臨床指針-せん妄の治療指針 第2版(日本総合病院精神医学会治療指針 1)
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1150111150.pdf