板橋区役所前の心療内科

板橋区役所前駅2分、大山駅10分、板橋駅15分、板橋本町駅18分の板橋の心療内科精神科

板橋の心療内科精神科のエビリファイ®(アリピプラゾール)

三振かホームランの薬

エビリファイは発売当初は三振かホームランの薬と言われました。鎮静作用の小さい抗精神病薬として大塚製薬が開発し、販売されました。

元々は眠気の少ないアレルギーの薬を開発していた際に偶然に発見されました。新薬といいうのはこうした偶然による発見が少なくありません。

エビリファイはドパミン受容体部分作動薬で鎮静作用が小さいために効果が確認されにくいが、副作用が小さいということで重宝されました。

また、じっとしていられずに歩き回ってしまうという副作用が20%程度の患者様にみられ、処方は控えられ、販売数は伸びませんでした。

しかし、アメリカで抗うつ薬の補強療法として認可を受けて、販売数は爆破的に伸びました。一時期は、すべての薬の中で最も売上が大きい薬として君臨しました。

エビリファイはabilyfyとして表記され、外国ではアビリファイと呼ばれます。ableにするという造語です。

日本では類似の名称の薬があったためにエビリファイと呼称されるようになりました。

統合失調症、双極性障害、うつ病の増強療法、自閉症と多くの疾患への適応があります。

うつ病の増強療法に用いる際は抗うつ薬に追加する形でないと保険診療として認められません。

エビリファイは効果が出るのに4週間程度を要すると製薬会社が説明しているので他の抗精神病薬からエビリファイに切り替えようとする専攻医がいますがたいがいは失敗します。

エビリファイは部分作動薬のために他の抗精神病薬よりドパミン拮抗作用が弱いと考えられます。

さらにエビリファイはドパミンへの受容体感受性が他の抗精神病薬よりも大きいために他の抗精神病薬と併用した際はエビリファイが優先的に受容体を占拠してしまいます。

併用していた抗精神病薬の作用が弱まってしまって病状が増悪することが少なくないのでエビリファイに切り替える際は注意が必要です。

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